提携・M&A 2026.10.26

住宅品質検査のNEXT STAGE、岐阜の「家づくり相談室」運営クアランタの全株式を譲受 M&A Leadが売主専属FAとして支援

文・webmaster 約4分
住宅品質検査のNEXT STAGE、岐阜の「家づくり相談室」運営クアランタの全株式を譲受 M&A Leadが売主専属FAとして支援

M&A Lead株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:坂本慧)は、売主専属のFA(ファイナンシャル・アドバイザー)としてM&Aを支援した。対象は、岐阜市の株式会社クアランタ(現・株式会社ハウジングジャーニー)の全株式を、大阪市の株式会社NEXT STAGE(代表取締役社長:小村直克)へ譲渡する案件である。M&A Leadは、この案件の成約事例インタビューを10月23日に公開した。

クアランタは2023年に創業し、夫婦で「家づくり相談室」を育ててきた。今回の譲渡は後継者不在が理由ではない。「お客様により大きな価値を届けるため」に全国企業へ事業を託した、成長戦略型のM&Aと位置づけられている。株式譲渡の成約式は2026年8月3日に行われ、クアランタは同日に「ハウジングジャーニー」へ商号を変更した。創業者は引き続き事業に携わる。

取引の概要

  • 譲渡企業:株式会社クアランタ(岐阜市、2023年7月設立)。注文住宅の購入希望者に向けた中立的なコンサルティングと、住宅会社の紹介・斡旋を行う「家づくり相談室岐阜」を運営。経営は夫婦2名
  • 譲受企業:株式会社NEXT STAGE(大阪市阿倍野区、2006年8月設立)。「建築技術×IT」を掲げ、20年以上にわたり全国1,200社以上の住宅会社を対象に施工品質監査を実施
  • スキーム:株式譲渡(全株式)。成約式は2026年8月3日にNEXT STAGE本社で実施
  • 譲渡後:2026年8月3日に株式会社ハウジングジャーニーへ商号変更。代表取締役社長に中村恵治氏が就任し、創業者は引き続き事業に携わる
  • 譲渡側FA:M&A Lead株式会社(売主専属)
  • 譲受側FA:池田泉州M&Aソリューション(池田泉州ホールディングスグループ)

M&Aに至った経緯

事業拡大への意欲と、自力でのスケールへの不安

夫婦で「家づくり相談室」を立ち上げた児島氏は、顧客から届く感謝の言葉に手応えを感じていた。そして、より多くの人にサービスを届けたいと考えるようになった。その一方で、「今後従業員を雇った時に、彼らの人生を背負いながら事業を続けていけるのか」というプレッシャーも抱えていたという。事業を大きくしたいという意思と、自力でスケールさせることへの不安。その両方に応える手段として、児島氏は事業の成長を目的にM&Aを検討した。

仲介ではなく「売主専属FA」を選択

中小企業庁が2024年8月に公表し、2025年1月に適用した「中小M&Aガイドライン(第3版)」は、仲介者に禁止される利益相反事項を具体化した。あわせて、契約前に書面で重要事項を説明することも求めている。M&A Leadは、譲渡側と譲受側の双方から手数料を受け取る仲介ではない。売主からのみ手数料を受け取る、売主専属のFAである。

児島氏は複数の支援会社に相談し、他社とも非専任で検討を並行させた。そのうえで、最終的にM&A Lead経由での譲渡を決めた。M&A Leadについて児島氏は、「一般的なM&A支援会社(仲介)とは異なり、M&A Leadさんは『売り手企業専属』のFAとして支援してくれるという点が大きな魅力でした。自分たちの利益を第一に考え、寄り添ってくれる存在は非常に心強かったです」と語っている。

本件では、M&A Leadが売主側FAを担当した。譲受側FAの池田泉州M&Aソリューションを通じて、NEXT STAGEの紹介を受けている。

譲渡後の展望と交渉の軸

住宅会社選びに「施工品質」という判断材料を

NEXT STAGEの小村直克氏は、住宅は完成後に構造や施工工程の一部が見えなくなるため、消費者が品質を判断しにくい商品だと指摘する。同社は「自分たちが基準を決め、第三者として検査する」立場を貫いてきた。本件によって、BtoB中心だった施工品質監査の知見を、初めて消費者との直接接点につなげることになる。両社が目指すのは、住宅相談の接点に品質検査の知見を組み合わせ、消費者が施工品質も踏まえて住宅会社を選べる環境だ。まず岐阜県から始め、全国へ広げる方針だという。

創業者の残留と地域密着の継続を重視

M&A Leadの担当アドバイザーである菅颯一郎氏は、本件を「創業3年目の経営者が『お客様へより大きな価値を届けるため』に選んだ成長戦略型のM&A」と説明する。児島氏が他社とも非専任で検討を並行していたため、同社は競合の中で選ばれる必要があった。交渉では、譲渡価額だけを重視したわけではない。譲渡後も児島氏自身が事業に残れること、そしてクアランタが築いた地域密着のやり方を変えずに伸ばせることを軸に据えた。菅氏は、創業者が残り、両社の強みが掛け合わさる形で着地できたことを最大の成果に挙げている。

出典:M&A Lead株式会社

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