「落とし物クラウドfind」を展開する株式会社find(東京都港区、代表取締役CEO:高島 彬、代表取締役COO:和田 龍)は、紛失物拾得通知シール『find return』の法人向けサービス『find return for business』の実証実験を、2026年11月2日に始めます。実施先は、アパレルブランドの企画・運営を手がける株式会社yutori(東京都世田谷区、代表取締役社長:片石 貴展)です。なお、このサービスは紛失物の発見を確約するものではありません。

社用端末の拾得は多いが、MDMには「電池切れ」という弱点がある
令和7年警察白書によると、2024年に警察へ届け出のあった拾得物は約3,128万点に上り、過去最多となりました。findは「落とし物クラウドfind」を運営するなかで、企業が従業員に貸与しているノートPCやスマートフォンの拾得が多いことが分かってきたといいます。社用端末の紛失は、端末そのものの損失だけでは終わりません。情報漏えいのリスクがあり、端末の再手配やアカウント停止といった対応で情報システム部門の負荷も増えます。
社用PCやスマートフォンの紛失・盗難に備えて、多くの企業はMDM(モバイルデバイス管理)を導入しています。MDMを使えば、リモートロックやデータ消去、位置情報の確認などが行えます。ただし、MDMは端末の電源や通信を前提とした仕組みです。そのため、電池が切れた端末や電源の入っていない端末では、所在の確認が難しくなる場合があります。また、紛失した端末が警察や駅などの施設に届けられていても、それが誰の端末かが分からなければ、企業や従業員が心当たりのある場所に自ら問い合わせて探す必要があります。その結果、回収までに時間がかかってしまいます。
『find return for business』は、こうした課題に向けた「物理的な紛失対策」です。端末にシールを貼っておくと、拾得されたときにfindの仕組みが検知し、企業へ通知が届きます。MDMによる「守る」対策と組み合わせることで、情報漏えいリスクの低減と端末の早期回収の両立を目指します。

個人向けシールを法人向けに展開、4つの特徴
findは2026年9月24日に、持ち物にシールを貼るだけで使える『find return』の販売開始を発表し、10月1日に発売しました。落とし物が警察や施設に届けられると、持ち主に通知が届く仕組みです。価格は税込1,000円で、Amazonと京王線・井の頭線の主要駅窓口で販売しています。法人向けサービスは、この次なる展開と位置づけられています。法人が保有する資産の新しい管理手法を模索するため、yutoriとともに法人での活用の可能性を検証します。法人向けサービスの主な特徴は次の4点です。
- 電池不要、貼るだけ:厚みのあるスマートタグなどとは異なり、シールを貼るだけで利用できます。端末の電池残量や通信状況に左右されないため、ノートPCやスマートフォンなどさまざまな社用端末に導入できます。
- 情報登録はfindが一括で実施:導入企業の従業員分の情報登録はfindがまとめて行います。従業員一人ひとりが登録作業をする必要はなく、導入時の負担を抑えられます。
- 拾得時の通知先は企業の情報システム部門:シールを貼った端末が全国の警察や『find return』対応施設で拾得されると、通知は従業員個人ではなく、導入企業の情報システム部門に届きます。会社として端末の所在を把握し、回収を手配できます。
- 福利厚生として私物用シールも配布:社用端末とは別に、従業員が個人で使えるシールも配布します。財布や鍵など、従業員自身の大切な持ち物の紛失対策にも使えます。
一般的なMDMとは異なり、端末の電池残量に関わらず機能するため、MDMの弱点を補う低コストな紛失対策として併用することもできます。

yutori下北沢本社の従業員約80名で検証
実証実験は2026年11月2日(月)に始まり、yutoriの下北沢本社に勤める従業員約80名が対象です。通知の対象となるのは、シールが貼られた状態で、全国の警察や『find return』対応施設に拾得物として届けられたものです。実施内容は次の2つです。
- 社用端末へのシール貼付と、拾得時の情報システム部門への通知
- 福利厚生としての個人利用シールの配布
yutoriの執行役員である桐山 英夫氏によると、下北沢に本社を置き30以上のアパレルブランドを運営する同社では、社員が社用のPCやスマートフォンを持って移動する機会が多いとのことです。そのため、紛失時の情報漏えいリスクや、端末を手配し直す負担をどう減らすかが課題でした。同氏は、シールを貼るだけで始められる点と、電池が切れた端末でも持ち主のもとへ戻る道をつくれる点に魅力を感じたと説明しています。そのうえで、本社のある京王線・井の頭線の沿線でfindと一緒に検証したいと考えたといいます。私物用シールの配布を通じて、社員一人ひとりの安心にもつなげていく考えです。さらに同氏は、法人で使いやすい運用をfindと一緒に形にすることに加え、findに対応する施設が広がり、より多くの落とし物が持ち主に戻る社会につながることへの期待も示しました。
findの代表取締役COOである和田 龍氏は、「落とし物クラウドfind」の運営を通じて、企業のノートPCやスマートフォンの拾得が非常に多いことを実感してきたと述べています。同氏は、このサービスについて、シールを貼るだけで紛失リスクを大幅に低減でき、デバイスの電池残量に関わらず機能するためMDMの弱点を補う形での併用も可能だと説明しました。そのうえで、低コストで導入できる法人向け紛失対策として、多くの企業に活用してほしいとしています。
findは今回の実証実験で、法人利用における運用フローや通知の仕組みを検証し、法人向けサブスクリプションプランとして本格提供する予定です。端末紛失時の備えとして、各種サービスとの連携に向けた検討も進めるとしています。
出典:株式会社find