AI 2026.10.25

Appier、エージェント型AIのビジネスインパクトを継続的に拡大するための5原則「SCALE」を提唱

文・webmaster 約6分
Appier、エージェント型AIのビジネスインパクトを継続的に拡大するための5原則「SCALE」を提唱

マッキンゼー調査:年間売上高10億米ドル超の企業に所属する回答者の40%が、自社の1つ以上の業務部門でAIエージェントの活用を拡大していると回答

AIネイティブのエージェント型AIサービス(Agentic AI as a Service、AaaS)企業であるAppier Group株式会社(エイピア、本社:東京都港区、代表取締役CEO:チハン・ユー、東証プライム:4180)は、企業がエージェント型AIのビジネスインパクトを継続的に拡大するための5つの重要原則「SCALE」を発表しました。AI活用が加速するなか、企業には個別の技術を取り入れるだけでなく、AIを効果的に運用し、より大きな成果へとつなげる力がますます求められています。

同社が引用するのは、マッキンゼー・アンド・カンパニーの調査「The state of AI in 2026: On the road to ROI」です。年間売上高10億米ドル超の企業に所属する回答者のうち40%が、自社で1つ以上の業務部門においてAIエージェントの活用を拡大していると答え、前年の27%から増えました。その一方で、AIが自社の営業利益に好影響をもたらしたとする回答は37%にとどまり、2025年からほぼ横ばいです。企業がAIエージェントの活用を拡大するなかで、具体的なビジネスインパクトをどう示し、それを継続的に広げていくかが課題になっています。

「SCALE」を構成する5つの原則

Appierは、企業のAI活用が拡大するにつれ、関心の軸を「実際の業務フローのなかでAIをどう運用し、ビジネスインパクトを継続的に拡大していくか」へ移す必要があるとしています。そのための指針として示したのが、次の5原則です。

  • Strategy(戦略):明確なビジネス目標と評価指標を設定する
  • Calibration(自己評価):潜在的なリスクを考慮しながら、AIが自らの能力と確信度を評価できるようにする
  • Adaptation(適応):タスクの要件に応じて、必要となるモデルやエージェントを選択・連携させる
  • Learning(学習):コンテキストやフィードバック、過去の結果を活用し、今後の意思決定や行動を改善する
  • Efficiency(効率):パフォーマンスとリソース使用のバランスを取り、ビジネス価値を最大化する

出発点となるStrategyでは、組織がAIで何を達成したいのかを定めます。売上の拡大、顧客コンバージョンの向上、コスト削減、生産性の向上のどれを目指す場合でも、AIを実際の成果で評価するには、明確で測定可能なビジネス目標と評価基準が不可欠だとしています。目標が定まった後のCalibrationは、AIが行動に移すかどうかを判断する前に、潜在的なリスクを踏まえて自らの能力と確信度を評価できるようにする考え方です。企業の業務環境ではわずかな誤りでもビジネスに大きな影響を及ぼし得るため、最終的な出力だけを検証するのではなく、業務フローの重要な段階ごとにAIの判断を評価し、適切なガードレールを設けることが求められるとしています。

Adaptationは、どのモデルやエージェントがタスクの遂行に最も適しているかを見極める原則です。あらゆる場面に同じモデルを当てはめるのではなく、各タスクの目的や複雑さに応じてモデルやエージェントを選び、連携させます。これには、タスクを最適なモデルへ振り分ける「モデル・ルーティング」や、役割と専門性の異なる複数のエージェントを協働させる「エージェント・オーケストレーション」が含まれます。

Learningは、コンテキストやユーザーからのフィードバック、過去の実行結果を今後の意思決定や行動に生かすことを指します。エージェント型AIが一度きりの自動化で終わらず、持続的な価値を生むには、過去の経験から得た学びをもとに判断や行動を改善し続けることが必要だという位置づけです。最後のEfficiencyは、目指す成果を達成するためにパフォーマンスとリソース使用のバランスを取ることを意味します。多段階の推論、AIモデルの繰り返し呼び出し、エージェント間のやり取りが発生する環境では、LLM(大規模言語モデル)の効率化とトークン最適化によって、タスクに応じてモデルや計算資源を適切に割り当てることができます。狙いは、必要以上のリソースを使わずに安定した成果を実現することにあります。

研究開発と自社製品への応用で原則を具体化

Appierは、SCALEの根底にある考え方に沿ってエージェント型AIの研究を進め、関連技術を自社製品に応用しています。研究領域は、AIが自らの能力や確信度、潜在的なリスクを評価できるようにする研究から、情報が不十分な状況をAIが認識し、タスクやコンテキストに応じて適切な推論言語を選べるようにする研究へと広がっています。同社はこうした研究と技術力を基盤に、企業がAIを具体的なROIへとつなげ、ビジネスインパクトを継続的に拡大できるよう支援していくとしています。

共同創業者で代表取締役CEOのチハン・ユー氏は、企業の関心がAI投資の実際の成果と、その成果をいかに継続的に拡大できるかにますます向けられていると指摘しています。そのうえで、「エージェント型AIがより多くの意思決定や行動を担うようになるなか、重要なのは、AIを高い信頼性のもとで効率的に運用することです。AIの自律性が高まるほど、企業には、ガバナンスと運用のあり方について、より高度な判断が求められます」とコメントしています。

Appierは「AIをもっとシンプルに」をビジョンに掲げ、2012年にAIネイティブ企業として設立されました。「広告クラウド」「パーソナライゼーションクラウド」「データクラウド」は、リアルタイムに思考し、自ら最適解を導く高度な自律型AIを搭載した「自律型AIサービス(AaaS:Agentic AI as a Service)」を通じて、最先端の広告・マーケティング技術を提供しています。現在はアジア太平洋地域、米国、欧州に17の拠点を構え、グローバルに事業を展開しています。

出典:Appier

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