AI 2026.10.25

dSPACE、実世界のセンサデータを極めて現実的なシミュレーションに変換するAIワークフローをNVIDIA GTCで披露 Halos SAFEとOmniverse NuRecを統合

文・webmaster 約4分
dSPACE、実世界のセンサデータを極めて現実的なシミュレーションに変換するAIワークフローをNVIDIA GTCで披露 Halos SAFEとOmniverse NuRecを統合

dSPACEは、ベルリンで開催されたNVIDIA GTCに、AI駆動型のシミュレーションワークフローのデモを出展しました。実世界で記録したセンサデータを、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転機能の開発・検証に使える極めて現実的なシミュレーションへ変換するという内容です。デモでは、dSPACEのシミュレーションツールチェーンとNVIDIAの安全評価フレームワーク「NVIDIA Halos SAFE」を統合し、テストカバレッジを広げながら自動運転車両の検証を加速させる手法が紹介されました。

dSPACE、実世界のセンサデータを極めて現実的なシミュレーションに変換するAIワークフローをNVIDIA GTCで披露 Halos SAFEとOmniverse NuRecを統合

ニューラル再構成と車両ダイナミクスモデルを組み合わせる

今回の技術の中心にあるのは、dSPACE Automotive Simulation Models(ASM)ツールスイートの中で、NVIDIA Omniverse NuRecを活用する点です。NuRecによるニューラル再構成技術を、確立された車両ダイナミクスや交通シミュレーションモデルと組み合わせています。

NVIDIA Omniverse NuRecは、Halos SAFEワークフローで使われるニューラル再構成技術で、記録されたカメラデータやLiDARデータをもとに高精細な3D環境を生成します。再構成した環境は現実的なシミュレーションシナリオの土台となり、新たな交通状況を加えて拡張・修正・充実させることができます。

dSPACEは、NVIDIA Halos SAFEとOmniverse NuRecを自社のSILおよびHILツールチェーンに組み込むことで、開発者が実世界データと合成データを組み合わせ、包括的なテストと検証を進めるための効率的な手段を提供しています。

SILとHILを2つのブースでデモ、ソフトからハードまで一貫した検証

イベント期間中、来場者は2か所で、dSPACEの技術と統合されたNVIDIA Halos SAFEフレームワークを体験できました。

  • NVIDIAのブース:dSPACEのSIL(Software-in-the-Loop)環境を展示
  • dSPACEのブース:HIL(Hardware-in-the-Loop)システムを展示

これらのデモを通じて、実世界で計測したセンサデータを仮想環境に変換し、ソフトウェアのテストからハードウェアの検証まで、検証プロセス全体で活用できることが示されました。

NVIDIA Halos SAFEのSILおよびHILワークフローは、Euro NCAP試験の自動実行にも対応しており、ADASシステムの検証とバーチャルホモロゲーションを目的としています。さらにこの技術は、ロボットタクシーを含む、より高度な自動運転の分野にも応用が可能です。

「テストカバレッジをより効率的に拡大できる」

dSPACEのAutomated Driving & Software Solutions 担当副社長であるTino Schulze氏は、NVIDIA Halos SAFEとOmniverse NuRecをシミュレーションツールチェーンに統合することで、開発者が実世界のセンサデータをスケーラブルな仮想検証ワークフローに取り込めるよう支援していると説明しています。同氏によれば、これにより実際の交通状況を再現し、関連するシナリオを変化させながら、ADASや自動運転機能のテストカバレッジをより効率的に拡大できるといいます。また、数十年にわたる経験と深い専門知識を生かし、顧客に極めて高性能なソリューションを提供するとしています。

dSPACEは、コネクテッドカー、自動運転車両、電気自動車の開発に必要なシミュレーションおよび妥当性確認のソリューションを提供するグローバル企業です。自動車メーカーやサプライヤが、実車試験が可能になる前の段階でソフトウェアやハードウェアの各種コンポーネントをテストする用途で活用されているほか、航空宇宙や産業オートメーションなどの分野でも開発パートナーとして選ばれています。ドイツ・パーダーボルンの本社、ドイツ国内の4つのプロジェクトセンター、米国、イギリス、フランス、クロアチア、スウェーデン、イタリア、韓国、日本、中国、インドの子会社を含め、世界で2,900名以上の従業員が製品・サービスを提供しています。

出典:dSPACE Japan

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