モバイル・ガジェット 2026.09.11

日本の超急速EV充電システム市場、2035年までに24億ドル規模へ成長予測

Research Nester Inc.の調査によると、日本の超急速EV充電システム市場は2035年までに24億2,580万米ドルに達し、年平均成長率(CAGR)16.8%で拡大すると予測されています。政府の強力な推進政策や都市部の充電ニーズの高まり、民間事業者の積極的なインフラ展開が市場成長を後押ししています。

文・webmaster 約5分
日本の超急速EV充電システム市場、2035年までに24億ドル規模へ成長予測

日本のEV超急速充電市場が急拡大、2035年には24億ドル規模へ

Research Nester Inc.が実施した市場調査によると、日本の超急速EV充電システム市場は、2025年の2億5,290万米ドル超から、2035年末には24億2,580万米ドルに達すると推定されています。この市場は、2026年から2035年までの予測期間中に年平均成長率(CAGR)16.8%という著しいペースで拡大すると見込まれています。

日本の超急速EV充電システム市場の成長予測

市場成長を牽引する要因

この市場の拡大は、高電圧に関する規制強化や、多額の補助金制度に大きく後押しされています。特に、日本の都市部に多い高い人口密度や、住宅での駐車場確保の難しさといった背景から、公共の場での迅速な充電インフラの整備が不可欠となっています。

また、次世代の商用車フリートや自動車メーカーによる電動車両の展開を支えるため、充電事業者による大規模なネットワーク拡充も進んでいます。2023年10月には、経済産業省が利便性が高く信頼性のある持続可能なEV充電インフラの拡大を主眼とする指針を策定しました。この指針は、2035年までに新車販売される乗用車をすべて電動車にするという日本の目標を支援するもので、既存の充電器設置目標の倍増や、特に高速道路沿いでの充電出力の引き上げも求めており、市場の先行きは明るいでしょう。

最新の市場動向

日本の超急速EV充電システム市場では、複数の企業が活発な動きを見せています。

  • 2025年5月、PowerXは千葉県の「ハイウェイオアシス富楽里」に、同社初となる高速道路沿いのEV充電ステーションを開設しました。このステーションには、蓄電池一体型EV急速充電器「Hypercharger」が4基設置され、各基で最大150kWの出力が可能です。

  • 2024年10月には、三菱自動車、MCリテールエナジー、Kaluza Japan、および三菱商事が、コネクテッドカー技術を活用した日本初のEVスマート充電サービスを開始しました。このシステムは、電力価格に応じて「アウトランダーPHEV」の充電を自動制御し、料金割引やリワード(特典)の提供を通じて、ユーザーの充電コスト削減を支援します。

DC超急速充電システムが市場をリード

充電技術のセグメントでは、「DC(直流)超急速充電システム」が予測期間中に45.7%という最大の市場シェアを獲得すると見込まれています。これは、EVのバッテリーへ直接、極めて高い電力を供給できるため、エネルギーの迅速な補給が可能となり、ユーザーの利便性が向上する点が評価されているためです。

特に、商用車、タクシー、配送用車両など、稼働率の高い車両の電動化が進む中で、車両の稼働停止時間(ダウンタイム)を最小限に抑えられる充電技術への需要が高まっています。2023年7月には、日本の公正取引委員会が、2050年のカーボンニュートラル目標達成とEV普及拡大を支援するため、高速道路におけるEV充電サービスに関する調査を実施し、十分な急速充電インフラの必要性を指摘しています。

東京が市場成長を牽引

日本の超急速EV充電システム市場において、東京は予測期間中に大きなシェアを占め、成長を遂げると見込まれています。この成長は、政府がEV充電インフラの拡充とゼロエミッション車(走行中に温室効果ガスを排出しない自動車)の普及加速を強力に推進していることに起因しています。

例えば、東京都は2026年6月に、特に集合住宅や一般住宅におけるEVおよびプラグインハイブリッド車(PHEV)向け充電インフラを拡充するための補助金制度を開始しました。この制度は、急速充電器やV2Hシステム(Vehicle to Home: EVの電力を家庭で利用するシステム)を含む充電設備の購入、設置、エネルギー管理、保守を支援するものです。

東京特有の極めて高い都市密度や住宅事情も、充電インフラ整備を加速させる要因です。多くの住民が専用ガレージのない集合住宅で暮らしているため、交通の要所、ショッピングモール、高速道路の休憩施設など、人流の多い拠点での公共充電インフラが特に重要視されています。e-Mobility PowerやTerra Chargeといった民間事業者も、こうした拠点に重点を置き、省スペースかつ高出力な直流(DC)充電システムの導入を進めています。2025年4月には、Terra Chargeが東京の「新宿パークタワー」に50kWのEV急速充電器を設置し、施設利用中にEVを充電できる「デスティネーション充電(目的地充電)」を提供しています。

主要な市場プレーヤー

Research Nesterの調査レポートによると、日本の超急速EV充電システム市場における主要なプレーヤーは以下の通りです。

  • PowerX, Inc.

  • Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd.

  • DAIHEN Corporation

  • NICHICON Corporation

調査レポートの詳細

本記事は、Research Nester Inc.が実施した「日本の超急速EV充電システム市場」に関する調査レポートに基づいています。レポートの詳細については、以下のリンクから確認できます。

Research Nester Japanは、企業の目標やニーズに最適化された包括的なマーケティングレポートを提供しており、市場動向、成長指標、消費者行動、競争環境を詳細に分析しています。

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