体育会マネージャーに非認知能力の傾向か?Sports Force Labが共同研究レポート第2弾を発表
2026年8月21日、株式会社アーシャルデザインの「Sports Force Lab」と東京大学アメリカンフットボール部ウォリアーズは、体育会マネージャーの非認知能力に関する共同研究レポートの第2弾を発表しました。この研究は、スポーツが人材育成やキャリア形成に与える影響を科学的に解明し、社会に貢献することを目指しています。データ分析の結果、マネージャー層に課題発見力と実践力が高い傾向が見られ、その背景には組織運営の責任感や困難な状況を乗り越えた経験がある可能性が示唆されています。
体育会マネージャーの隠れた力とは?
株式会社アーシャルデザインが運営する「Sports Force Lab」は、スポーツが持つ社会的・経済的価値を研究・発信する機関です。今回、東京大学アメリカンフットボール部ウォリアーズとの共同研究レポート第2弾が発表されました。この研究は、スポーツを通じて人間の成長を促すことを目的としており、特に体育会マネージャーの非認知能力(学力テストでは測れない、意欲や協調性といった能力)に焦点を当てています。
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データが示すマネージャーの傾向
学生スポーツのマネージャーは、選手を支える裏方というイメージが強いかもしれません。しかし、今回の研究で得られたデータは、そのイメージだけでは捉えきれない実態を示しています。
PROG(河合塾グループ株式会社KEIアドバンスが提供する、社会人基礎力を測るアセスメントツール)を用いた分析によると、マネージャー・主務層は、コンピテンシー総合(行動特性の総合評価)では全体平均を下回るものの、課題発見力と実践力において全体平均を上回る傾向が見られました。
| 役割 | n | コンピ総合 | 課題発見力 | 実践力 | 統率力 |
|---|---|---|---|---|---|
| 全体平均 | 98 | 3.81 | 3.99 | 3.81 | 4.01 |
| 部長・副部長 | 6 | 4.33 | 3.67 | 4.50 | 5.17 |
| マネージャー・主務 | 7 | 3.14 | 4.14 | 4.29 | 3.57 |
| 学生コーチ | 8 | 3.63 | 4.88 | 4.13 | 4.13 |
| データ分析担当 | 5 | 3.60 | 4.20 | 4.00 | 4.60 |
| マーケ・渉外担当 | 13 | 4.15 | 3.69 | 3.92 | 3.92 |
この結果は、マネージャーとしての経験が、課題を発見し、それを実行に移す能力の向上と何らかの関係がある可能性を示唆しています。
「チームを前に進める」マネージャーの役割
インタビューでは、ある学生がマネージャーの役割を「目標に向かって登るための階段を整える存在」と表現しました。グラウンドの調整、遠征の手配、備品管理、予算調整など、目立たない多くの業務がチームの活動を支えています。
多くの学生が、単にサポートするだけでなく、チーム全体を成立させる責任を負っているという感覚を持っていることが明らかになりました。選手が競技に集中できる環境を作り、理想を実行可能な形にする。この役割は、組織を前に進める機能を担っていると言えるでしょう。
困難を乗り越えた経験と非認知能力
多くの学生が語ったのが、チーム体制が大きく揺らいだある夏の経験です。上級生が抜け、マネージャー組織の人数が大幅に減少した際、経験がなくても担当範囲を超えて動き、周囲を巻き込みながら組織を立て直したといいます。この経験は、苦労話としてではなく、自分の考え方を見直すきっかけとして語られました。
自分の役割だけでなく、組織全体を回すために必要なことを考える視野の広がりが、課題発見力や実践力のスコア傾向と関係している可能性が考えられます。
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スポーツ組織では、常に現実的な制約が存在します。その中で、どうすれば目標を実現できるかを考え続けることが、課題を発見し、実行可能な形に整理する力と関連している可能性があります。組織が止まらないように常に考えるという感覚は、マネージャーたちの日常に深く根ざしているのです。
「誰かのため」が育む成長
なぜ活動を続けられたのかという問いに対し、多くの学生が人間関係の重要性を語りました。苦しい時期でも継続できた理由として、チームで得られる経験や築いた関係性を失いたくないという感覚が挙げられています。
誰かのために動く経験は、自身の視点に影響を与え、自分の成果だけでなくチーム全体を見る視点や、周囲が動きやすくなるために何が必要かを考える力を育む可能性があります。この積み重ねが、支える側の非認知能力と関係しているのかもしれません。
マネージャーは「もう一人の設計者」
今回の研究では、支える側のマネージャーが、課題発見力や実践力といった非認知能力において特徴的な傾向を持つ可能性が示されました。これは単なる補助役ではなく、課題を発見し、全体を俯瞰し、他者を巻き込み、現実的な解決策を実行する「チームという組織を成立させるもう一人の設計者」としての側面に光を当てるものです。
Sports Force Labは、今後もスポーツが人間形成に与える影響について、多角的な研究を続けていく予定です。
東京大学アメリカンフットボール部ウォリアーズについて
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1957年創部。部員180名を擁する東京大学内最大規模の学生団体です。関東学生アメリカンフットボール連盟1部リーグTOP8に所属し、「未来を切り拓くフットボール」という理念のもと、学生日本一を目指して活動しています。
株式会社KEIアドバンスについて
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河合塾グループの一員として、大学入試支援から大学経営・教育支援まで、高等教育機関の課題解決を多角的に支援しています。長年の知見とデータを生かし、大学の魅力向上と学生の学びの実現に貢献しています。
Sports Force Lab 所長 久野晋一郎氏のコメント
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久野氏は、今回の研究からマネージャーや主務の役割が単なるサポートに留まらない可能性が見えてきたと述べています。チーム全体を見渡し、課題を発見し、周囲を巻き込みながら実行に移す経験が、課題発見力や実践力といった非認知能力と深く関わっている可能性を強調し、今後もスポーツが持つ人材育成の可能性を明らかにしていくとしています。
株式会社アーシャルデザインについて
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「& Sports. More Human.(スポーツを通じて人間の進化を実装する)」をPurposeに掲げ、スポーツの力によって人材・社会・産業の変革を実現することをミッションとしています。
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