
社内と外部支援の関わり方別に、新規事業の進み具合を比較
アスタミューゼ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:永井 歩)は、新規事業・イノベーションに関わる300名から得たアンケートの回答を、社内と外部支援の関わり方ごとに分けて再集計しました。質問の対象は、回答者が過去3年以内に最も深く関与した新規事業・イノベーション案件です。意思決定や推進を誰が担ったかと、当初の計画に対してどこまで進んだかを尋ねています。
進み具合について「おおむね計画どおり」または「計画以上・前倒し」と答えた人を「計画どおり以上」とした場合、その割合は体制ごとに次のとおりでした。
- 意思決定や推進に社内と外部支援が同程度に関わる場合:75.0%
- 社内が主導し、外部支援を補助的に活用する場合:67.5%
- 外部支援の関与が社内より大きい場合:41.7%
- 社内のみで進める場合:31.7%
各群の分母には、進捗を「分からない/判断できない」とした回答も含まれています。関わり方を「分からない/判断できない」と答えた13名は、4群の比較から外しています。割合は各群の回答者数を分母とし、小数第2位を四捨五入した値です。また、結果は回答者の自己申告にもとづく比較であり、因果関係を示すものではないと同社は説明しています。
同社は今回の結果について、外部支援を使うかどうかだけでなく、社内が意思決定や推進にどう関わるかによって進捗の回答が異なっていると整理しています。
アスタミューゼの見解:自社で担う判断と、外部で補う力を具体化する
同社によれば、新規事業では、自社が持つ顧客との接点や現場の経験、技術やデータを踏まえて、何を事業にし、どこへ投資するかを考える必要があります。一方で、社内だけでは市場や競合を十分に捉えられない場合や、検証を進める人手や専門性が足りない場合もあります。そのため同社は、自社の強みを活かす判断には社内が関わりつつ、不足する情報・専門性・実務を外部で補う体制づくりが重要だとしています。
具体的には、社内の顧客知見をもとに事業仮説を立て、外部のデータや専門家によって市場性・競争力を確かめ、その検証結果を社内の投資判断につなげるという流れです。検討の過程と判断理由も共有し、次の事業検討に使える形で社内に残すとしています。人手や経験が足りない場合は伴走支援を厚くし、社内で調査・分析を進められる場合はAI・データ・アドバイザリーを中心にするなど、顧客の状況に応じて役割分担を変える方針です。
4つのAIと専門家を組み合わせた支援
同社は、専門家が論点や判断基準を設計し、AIの分析と根拠を検証する形で、次の4つのAIを案件に応じて組み合わせています。
- PROPRIETARY AI:企業固有の暗黙知や判断条件を選び、AIで活用できる形に構造化。活用・検証の知見を蓄積し、事業・R&Dを強化する
- FORESIGHT AI:未来の同業・競争相手や異業種と比較し、成長領域、参入時期、強化・獲得すべき能力を見極める
- VALUATION AI:企業・技術DD、R&D・知財ROICを分析し、競争力・事業貢献・投資効率から投資価値を評価する
- SOURCING AI:企業・技術・人材とその関係を探索し、自社に足りない能力や特定の相手への依存構造を捉えて、獲得先・連携先を選定する
これらを支える基盤として、技術や経験の中身を理解できる専門家集団、市場・企業・投資・政策・技術・研究などをつなぐ独自データ基盤と未来推定手法、20年以上にわたる国内大手企業400社以上への支援経験を挙げています。さらに、知見・条件・根拠の関係を構造化し、AIでも繰り返し使えるようにするオントロジー技術を重点的に強化しており、外部支援を受けて終わるのではなく、知見と事業創出力が社内の仕組み・人材・組織に蓄積される状態を目指すとしています。
支援の形は、伴走コンサル、アドバイザリー、AIエージェント、データ提供などです。分析担当者やAIはあるものの判断に必要なデータが足りない企業に向けては、市場・企業・投資・政策・技術など、必要な範囲と粒度に合わせたデータ調達の相談にも応じます。データ単体の提供も含めて検討し、コンサルやAIエージェントの導入を前提にしないとしています。
調査の概要
今回の4群比較は、詳細レポート『新規事業・イノベーションにおける生成AI活用と意思決定の実態調査 2026』と同じ回答データを追加集計したものです。同レポートでは、案件の進捗・停滞要因、生成AIの利用工程と課題、判断基準の明確さ、企業規模や所属部署による回答傾向を整理しています。調査の概要は以下のとおりです。
- 調査名:新規事業・イノベーションに関する実態調査
- 調査主体:アスタミューゼ株式会社
- 調査対象:従業員300名以上の民間企業に勤務し、過去3年以内の新規事業・イノベーション案件に、最終承認・投資判断者、責任者・プロジェクトリーダー、またはコアメンバーとして関与した全国30~69歳の男女
- 有効回答数:300名
- 調査期間:2026年9月8日~9月9日
- 調査方法:インターネット調査
- 実査委託先:楽天インサイト株式会社
出典:アスタミューゼ株式会社