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AI 2026.08.01

夏休み明けの登校、約6割の保護者が「不安」を抱える – 起立性調節障害の子どもを持つ家庭のリアル

一般社団法人 起立性調節障害改善協会が実施した調査で、起立性調節障害の子どもを持つ保護者の約6割が夏休み明けの登校に不安を感じていることが明らかになりました。最大の懸念は「乱れた生活リズムが戻らないこと」。家庭での工夫や、保護者が本当に求めている具体的なサポートについて詳しく解説します。

文・webmaster 約6分
夏休み明けの登校、約6割の保護者が「不安」を抱える – 起立性調節障害の子どもを持つ家庭のリアル

起立性調節障害(OD)とは

起立性調節障害(OD)とは、自律神経の乱れによって、朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感といった症状が現れる身体の病気です。学校がある期間は毎朝決まった時間に起きるというハードルがありますが、長期休暇である夏休みは、そのプレッシャーから解放され、体調が安定しやすいと言われることもあります。しかし、その一方で、就寝や起床の時間が自由になることで昼夜逆転が起きやすく、新学期に向けて生活リズムを立て直すことが大きな課題となります。

調査の背景と目的

一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、夏休み中の生活や体調管理でどのようなことに困っているのか、そして2学期の登校に向けてどのような不安やサポートのニーズがあるのかを明らかにするため、起立性調節障害の子どもを持つ保護者110名を対象に、「夏休みの過ごし方と2学期への不安」に関するインターネット調査を2026年7月24日から7月31日にかけて実施しました。

調査サマリー

今回の調査から、以下の点が明らかになりました。

  • 夏休み中の生活リズムが「学期中より乱れる(やや+大きく)」と答えた割合は61.8%でした。

  • 保護者が気になることの上位は「昼夜逆転など生活リズムの乱れ」(21.1%)、「ゲーム・スマホの時間が増える」(19.8%)でした。

  • 家庭での工夫としては、「就寝・起床のリズムをゆるやかに保つ」(18.9%)と、無理のない範囲での調整が最多でした。

  • 2学期の登校について「不安を感じている(とても+やや)」保護者は59.1%に達しました。

  • 最も求められている情報は「夏休み中の生活リズムの整え方」(23.1%)でした。

詳細データから見える保護者のリアル

Q1:お子さまの夏休み中の生活リズム(就寝・起床など)はどのような状態ですか?

調査結果では、「学期中よりやや乱れる」が48.2%、「学期中より大きく乱れる」が13.6%となり、これらを合わせると6割以上の子どもが夏休み中に生活リズムを崩していることがわかりました。学校という規則的な枠組みがなくなることで、リズムの維持が難しくなる傾向が顕著に表れています。「リズムが整う」と回答した層はごくわずかであり、長期休暇の過ごし方の難しさがうかがえます。

Q2:夏休み中、お子さまの体調や生活面で気になることはありますか?

夏休み中、お子さまの体調や生活面で気になることはありますか?

起床・就寝時間のずれに直結する「昼夜逆転など生活リズムの乱れ」(21.1%)や「ゲーム・スマホの時間が増える」(19.8%)に保護者の懸念が集中しています。また、涼しい室内で過ごす時間が増えることによる「外出が減り、活動量・体力が落ちる」(17.6%)を心配する声も多く、2学期に向けた体力的な不安要素となっているようです。

Q3:夏休み中、お子さまやご家庭で意識している・取り組んでいることはありますか?

夏休み中、お子さまやご家庭で意識している・取り組んでいることはありますか?

厳格なルールを設けるのではなく、「就寝・起床のリズムをゆるやかに保つ」(18.9%)、「体調優先で無理に予定を入れない」(14.1%)、「本人のやりたいこと・好きな時間を尊重する」(13.7%)といった、子どもの心身の負担を減らすアプローチが多く実践されています。ODの症状管理として重要な「水分・塩分をこまめにとる」(15.9%)も上位に入っています。

Q4:夏休み明けの登校について、どの程度不安を感じていますか?

「とても不安を感じている」(8.2%)と「やや不安を感じている」(50.9%)を合わせると約6割に達し、夏休み中の生活リズムの乱れが、そのまま新学期の登校再開への大きな不安に直結していることが読み取れます。

Q5:2学期の登校に向けて、不安に感じていることは何ですか?

2学期の登校に向けて、不安に感じていることは何ですか?

夏休みの過ごし方の延長線上にある「夏休みで乱れたリズムが戻らないこと」(28.2%)や「朝起きられず始業に間に合わないこと」(16.9%)が上位を占めました。また、環境変化による「久しぶりの登校で体調を崩すこと」(16.4%)や「本人が登校をつらく感じること」(12.8%)を心配する声も多く、身体と心、両面でのハードルの高さが浮き彫りになっています。

Q6:ODのお子さまの夏休みに関して、あれば助かる情報やサポートはありますか?

ODのお子さまの夏休みに関して、あれば助かる情報やサポートはありますか?

「夏休み中の生活リズムの整え方」(23.1%)や「2学期の登校再開をやわらげる方法」(15.4%)、「本人の気持ちに寄り添う声かけの方法」(12.5%)など、家庭内で親がどのように子どもをサポートすべきかという、具体的かつ実践的なノウハウが強く求められています。

調査結果のまとめと専門家からのアドバイス

今回の調査では、起立性調節障害の子どもたちにとって、夏休みは「プレッシャーから解放されて休める期間」であると同時に、「昼夜逆転などで生活リズムを大きく崩しやすい期間」でもあるというジレンマが明らかになりました。保護者の多くは、厳しいルールで縛るのではなく、ゆるやかなリズム維持や体調優先の工夫をこらしながら日々をサポートしています。

しかし、それでも2学期の登校再開に対する不安は根強く、家庭内でのサポート方法や声かけの正解を模索し続けています。新学期をスムーズに迎えるためには、家庭の努力だけでなく、適切な情報提供や学校側の柔軟な受け入れ態勢が不可欠です。

一般社団法人 起立性調節障害改善協会の代表理事である武田浩一氏は、次のようにコメントしています。

「夏休みは、起立性調節障害(OD)の子どもにとって心身を休める貴重な期間です。しかし、学校というリズムメーカーがなくなることで、どうしても昼夜逆転や生活の乱れが起きやすくなります。保護者の方々は『このままでは2学期から学校に行けないのでは』と焦りを感じるかもしれませんが、無理にリズムを戻そうと叱責したり、急激に早起きさせたりすることは、かえって症状を悪化させる原因になりかねません。大切なのは、夏休みの後半から『ゆるやかに、少しずつ』本来のリズムに近づけていくことです。まずは朝の光を浴びる、水分と塩分をしっかり摂るなど、負担の少ないことから始めてみてください。そして、新学期が始まっても『毎日登校すること』を絶対のゴールにせず、子どもの体調を最優先に学校と連携しながら、焦らずに見守る姿勢が重要です。」

一般社団法人 起立性調節障害改善協会 代表理事 武田 浩一氏

関連情報

起立性調節障害に関する詳細情報やサポートについては、以下のリンクをご参照ください。

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