マーケティングリサーチ会社のリサート(インタビュールーム株式会社)が、「個人情報漏洩に関する調査」の結果を公表しました。世界中の多くの企業などで個人情報漏洩が報じられるなか、生活者が企業の情報管理をどう受け止めているのか、また自分ではどこまで対策しているのかを調べたものです。調査は2026年10月16日〜17日に、全国在住の20〜59歳の男女800名を対象として、インターネットで実施されました。

9月以降に漏洩の連絡を受けた人は28%
2026年9月以降に、企業から個人情報漏洩の公式な連絡(漏洩のおそれを含む)を受けたと答えた人は28%で、約3割でした。2社以上から連絡を受けた人も約1割いました。
一方、連絡を受けたかどうか「わからない・覚えていない」と答えた人は16%で、1割台半ばに上りました。リサートは、アンケートが自己申告であるため、連絡に気づかなかった人や、本物の公式連絡かどうか見分けにくかった人が含まれている可能性があるとしています。また、リサートは報道されている規模や数から、多くの人が実際の漏洩対象に当てはまっているのではないかと想定していたものの、半数以上は公式の連絡を受けていないという結果だったとしています。

企業の対策も自分の対策も「十分とは言い切れない」
個人情報を扱う企業のセキュリティ対策を十分だと思う人は14%にとどまりました。十分だと思わない人は半数近くに上っています。さらに、漏洩を起こした企業を信用できなくなると答えた人は48%で、企業に対して厳しい目が向けられていることがわかりました。
一方で、自分の対策を十分にできていると思う人も13%にとどまりました。企業の対策についても自分の対策についても、「十分とは言い切れない」という受け止めが並ぶ結果です。

個人の対策、最多の二段階認証・多要素認証でも38%
リサートは、警察庁や日本クレジット協会などの案内を参考に、個人で取れる主な対策を選択肢として示し、現在実施しているものを尋ねました。最も多かったのは二段階認証・多要素認証の38%でした。どの対策も、実施している人は半数に届きませんでした。
9月以降の漏洩のニュースや企業からの連絡をきっかけに、これらの対策のうち何か1つでも始めた人は、全体の3人に1人ほどにとどまっています。
壁は「どこまでやれば十分かわからない」とパスワード管理
個人で対策するうえで難しいと感じることを聞いたところ、「どこまでやれば十分なのかわからない」が38%、「パスワードを覚えきれない・管理しきれない」が36%となり、ほぼ同水準で上位に並びました。「対策しても効果があるのか実感できない」と答えた人も3割ほどいます。リサートは、対策のゴールや手応えが見えにくいことも困りごとになっているようだとしています。
リサートは調査結果について、セキュリティ対策を企業に求める一方で、自分たちの個人情報を守る対策が不十分だとわかっていながら、「個人情報を自分たちで守る」という意識は低いことがうかがえたとまとめています。
調査では、クロス・マーケティングのQiQUMOを配信パネルとして利用しました。有効回答は800サンプル(男女各400名・年代均等割付)です。市場の性年代構成比にあわせたウエイトバック集計は行っておらず、因果関係を検証したものではないとしています。(出典:リサート調べ)